新聞の既報のとおり、15日に「市民のための会場を考える会」(演劇・舞踊・音楽などの28団体で構成)「名古屋放送芸能家協議会」が、市長と市議会に反対を表明する文書を提出した。
以下、文書転載
平成19年6月15日
名古屋市長 殿
名古屋市議会議長 殿
各会派市会議員団 御中
各会派市会議員 殿
市民のための会場を考える会
名古屋放送芸能家協議会
市民会館などのネーミングライツによる名称変更に反対します
6月5日付各新聞朝刊で「市民会館」の名称が「中京大学文化市民会館」(略称;中京大学会館、大ホール=
オーロラホール、中ホール=プルニエホール)に変更されるとの報道がされました。
私たち地元の文化団体や市民には寝耳に水の決定で許容しがたく、下記の理由で今回のネーミングライツに断固反対を表明をします。
記
1、公共ホールは市民のため市民の血税で建設されたものであり、あらゆる層の人たちが利用する文字通り市民のホールです。ことに現市民会館は、設立昭和47年の数年前から「市民会館建設期成同盟」(“市民のための会場を考える会”の前身、当時徳川義親氏代表)と多くの市民の要求と、当時建設に前向きであった名古屋市の姿勢とが相まって、正に名古屋市政にとって歴史的、象徴的な会館であります。
2、それを一私企業の名称に変更されると貴重な歴史と公共イメージが損なわれ、利用に支障をきたし、より利用低下にもつながりかねません。
3、造られてから35年間、本格的な公の施設として多くの内外の舞台芸術が上演され、質の高い芸術が鑑賞でき、多くの市民たちはこの会館に親しみと愛着を感じています。また、利用する立場の市民は“おらが会館、一流の会場”での質の高い公演を誇りをもって開催していることも事実です。
4、市の財政を潤わせる努力も大切ですが、それのみではありません。芸術文化は人間の心を豊かにする要素のひとつで、それを享受する大切な場所でもあります。“人の思い”すなわち“市民会館への思い”というのも重要な判断材料に思われます。
5、他府県、都市でもネーミングライツが実施されていることは承知していますが、いずれも広告・スポンサーが前提のスポーツ施設であり、市民会館のような市民のための文化施設に大学名を冠するような名称に変更することは、知り得る範囲で先例にないことです。
以上により市民会館の名称変更に反対を表明するとともに、今後のネーミングライツについては事前に市民へ情報公開し、パブリックコメント制度などを活用してより広く市民の声を求め、市議会においても市民の立場に立った議論をするなど慎重に対処されるよう、強く要求するものです。
以 上
posted by 管理人 at 19:49| 🌁|
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